Make.comとChatGPTをつなぐと、結局なにが自動化できるのか
Make.comにChatGPTをつなげると便利らしい。そういう話はよく見かけるけど、具体的になにがどう動くのか、いまいちピンとこない人は多いと思います。
ぶっちゃけ、やっていることはシンプルです。Make.comのシナリオの途中に「ChatGPTに文章を生成させるステップ」を挟む。それだけ。ただ、この「途中に挟む」ができると、手作業で繰り返していた仕事がごっそり消えます。
このブログも以前は、Make.comとChatGPT(正確にはOpenAI API経由のClaude)を組み合わせて、キーワードリストから記事の下書きを自動生成してWordPressに投稿する仕組みで運用していました。その経験をもとに、連携の仕組みと始め方を整理します。
そもそも何ができるのか:5つの実用パターン
Make.com × ChatGPTの連携でよく使われるパターンは、だいたいこの5つに集約されます。
1. ブログ記事の下書き生成
Googleスプレッドシートにキーワードを書く → Make.comがそのキーワードをChatGPTに渡す → 下書きが生成される → WordPressに自動投稿。私が実際に組んでいた仕組みもこの流れでした。
2. メールの自動要約・分類
Gmailに届いた新着メールの本文をChatGPTに渡して要約させ、内容に応じてSlackの別チャンネルに通知する。問い合わせ対応が多い人には意外と刺さります。
3. SNS投稿文の自動生成
ブログを公開したらRSSで検知 → ChatGPTに記事タイトルと概要を渡してSNS向けの短文を生成 → X(Twitter)やLinkedInに自動投稿。
4. フォーム回答の自動分析
Googleフォームに届いた回答をChatGPTで分類・要約し、スプレッドシートにカテゴリ付きで記録する。
5. 翻訳・リライト
海外ニュースのRSSフィードを取得 → ChatGPTで日本語に翻訳・要約 → Slackやメールに通知。情報収集の時間が大幅に減ります。
共通しているのは、「データを受け取る → AIに渡す → 結果をどこかに出力する」という3ステップの構造。この型さえ理解すれば、あとは入口と出口を変えるだけで応用が効きます。
連携に必要なもの
始める前に用意するものを整理しておきます。
| 必要なもの | 費用 | 備考 |
|---|---|---|
| Make.comアカウント | 無料プランあり | 月1,000オペレーション、シナリオ2つまで |
| OpenAIアカウント | API利用は従量課金 | 最低$5のクレジット購入が必要 |
| OpenAI APIキー | 無料で発行可能 | OpenAIのダッシュボードから取得 |
ここで意外と見落とされるのが、ChatGPT Plus(月$20)とOpenAI APIは別物だという点。Plusに加入していてもAPIは別料金です。Make.comから使うのはAPI側なので、OpenAIのBillingページでクレジットを購入する必要があります。
API料金の目安として、GPT-5.4 miniなら100万トークンあたり入力$0.75・出力$4.50。日本語の記事1本(3,000字程度)を生成する場合、1回あたり数円〜十数円くらいの感覚です。月に30本生成しても数百円で収まることが多い。
※API料金はモデルや利用量で変動します。最新の価格はOpenAI公式の料金ページで確認してください。
接続手順:3ステップで動く
ステップ1:OpenAI APIキーを取得する
OpenAIのサイト(platform.openai.com)にログインし、API Keysのページから新しいキーを発行します。このキーは一度しか表示されないので、必ず控えておいてください。あわせてBillingページでクレジットを$5以上チャージしておきます。
ステップ2:Make.comでシナリオを作る
Make.comにログインし、「Create a new scenario」をクリック。最初のモジュール(トリガー)にはデータの入口を設定します。Googleスプレッドシート、Gmail、Webhookなど、目的に応じて選びます。
ステップ3:OpenAIモジュールを追加して接続
トリガーの右側の「+」からOpenAI(ChatGPT, Sora, Whisper)モジュールを追加し、「Create a Chat Completion」を選択。初回はConnectionの設定画面が出るので、先ほど取得したAPIキーを貼り付けて保存。あとはモデル(GPT-5.4 miniなど)を選び、プロンプト欄に指示文を書くだけです。
前のモジュールから受け取ったデータ(スプレッドシートのセル値やメール本文など)をプロンプト内に差し込めるのがMake.comの強みで、毎回違う入力に対してChatGPTが自動で応答を返してくれます。
つまずきやすいポイント4つ
1. APIクレジットの残高切れ
OpenAI APIは前払い制です。残高がゼロになるとシナリオが途中で止まります。ダッシュボードで自動チャージを設定しておくか、定期的に残高を確認する習慣をつけてください。
2. Make.comのオペレーション消費
Make.comではモジュール1つの実行が1オペレーションとしてカウントされます。「スプレッドシート読み取り → ChatGPT → WordPress投稿」の3モジュール構成なら、1回の実行で3オペレーション。無料プランの月1,000オペレーションだと、1日10回の実行で月900消費。ぶっちゃけ、本格運用なら有料のCoreプラン($9/月・10,000オペレーション)への移行はほぼ必須です。
3. 出力が途中で切れる
OpenAIモジュールのAdvanced Settingsで「Max Tokens」を設定しないと、長い文章の途中でレスポンスが切れることがあります。記事生成なら4,000〜8,000トークンに設定しておくと安心です。
4. プロンプトの質で出力が激変する
Make.comの設定は簡単でも、ChatGPTに渡すプロンプト(指示文)が雑だと出力も雑になります。「〇〇文字で」「見出しはh2で」「箇条書きは使わず」など、具体的に指定するほど安定した結果が返ってきます。ここは試行錯誤が必要で、一発で完璧な設定にはならない前提で取り組むのがいいです。
HTTPモジュールでも代替できる
Make.comにはOpenAIの専用モジュールがありますが、HTTPモジュールでOpenAI APIを直接叩く方法もあります。専用モジュールのほうが設定は楽ですが、HTTPモジュールなら細かいパラメータの調整やOpenAI以外のAI(AnthropicのClaude APIなど)にも同じ要領で接続できます。
私がブログの自動化を組んだときは、AnthropicのClaude APIをHTTPモジュール経由で呼び出す構成にしていました。接続方法が分かれば、AIの乗り換えも自由自在。
よくある質問
ChatGPT Plusに加入していればMake.comから無料で使える?
使えません。ChatGPT PlusはブラウザやアプリからChatGPTを使うためのサブスクリプションです。Make.comから使うにはOpenAI APIの従量課金クレジットが別途必要です。
無料プランだけでどこまでできる?
Make.comの無料プラン(月1,000オペレーション)とOpenAI APIの最低チャージ($5)だけでも、小規模な自動化なら十分試せます。たとえば「週に1回、5件のメールを要約してSlackに通知する」程度なら余裕で収まります。
GPTのモデルはどれを選べばいい?
コストを抑えたいならGPT-5.4 miniかGPT-5.4 nano。品質最優先ならGPT-5.4。個人の副業用途なら、まずminiで試して品質に不満が出たら上位モデルに切り替える流れが無難です。
まとめ
Make.com × ChatGPT連携の本質は、「人間がコピペしていた作業をシナリオに任せる」こと。仕組み自体はシンプルで、APIキーを取得してモジュールをつなぐだけで動き始めます。
ただし、プロンプトの調整やオペレーション数の管理など、「組んだあと」の地味なメンテナンスがある。ここを面倒くさがらずにやれるかどうかで、自動化が本当に楽になるかが決まります。まずは1つ、小さなシナリオから試してみてください。
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