Make.comって、日本語で使えるのか。自動化を調べ始めた人が最初にぶつかる壁が、たいていここです。先に答えを言うと、画面は英語のみ。日本語版はありません。「じゃあ無理か」と閉じるのはちょっと待ってください。乱暴にまとめると、操作のパターンが決まっているので、英語が苦手でもブラウザの翻訳機能で十分やっていけます。実はこのブログの記事制作も、Make.comとAIを組み合わせた自動化の構成で運用してきました。実際に使ってきた身として、初心者が今日から始めるための順番を、2026年6月時点の情報で整理します。
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そもそもMake.comは何ができる?
Make.comは、アプリとアプリをつないで「もし〇〇したら△△する」を自動で動かすツールです。チェコ発のサービスで、旧名はIntegromat(インテグロマット)。2022年に現在のMake.comにリブランドし、世界180か国以上で使われています。
たとえば、こんなことができます。
- Gmailに添付ファイルが届いたら、自動でGoogle Driveに保存する
- Googleフォームに回答が来たら、スプレッドシートに記録してSlackに通知する
- ブログを更新したら、その内容を自動でX(Twitter)に投稿する
- ChatGPTで生成した文章を、自動でNotionに保存する
2026年時点で、Make.comは3,000以上のアプリに対応しています。Gmail、Slack、Notion、Google Sheets、ChatGPT、Claude、freeeなど、日本のビジネスでよく使うツールも、ひととおり揃っています。
Zapierと並ぶ二大ノーコード自動化ツールですが、Make.comの強みは**コスパと自由度**。同じ自動化を回すと、Zapierより3〜5倍安く済むケースもあります。地味に効くのが、ビジュアル型のシナリオビルダー。丸と線で処理の流れが見えるので、複雑な分岐や繰り返しも頭の中で組み立てやすいんです。
料金プラン(2026年時点)
公式サイト(make.com/ja/pricing)の情報をもとに整理します。料金は改定があるので、契約前に必ず公式サイトで確認してください。
- Free(無料):月1,000クレジット、アクティブシナリオ2つまで、最小実行間隔15分
- Core(月$9〜/年払い):月10,000クレジット、シナリオ数無制限、最小実行間隔1分
- Pro(月$16〜/年払い):月10,000クレジット、高度なエラー処理・カスタム変数
- Teams(月$29〜/年払い):チーム共有・役割管理
- Enterprise:要問い合わせ
知っておきたいポイントが3つあります。
1つ目は、**クレジット制への移行**。2025年8月27日から、Make.comは課金単位を「オペレーション」から「クレジット」に変更しました。基本は「1モジュールの1回の実行=1クレジット」ですが、AI関連のモジュールは複数クレジットを消費することがあります。
2つ目は、**月1,000クレジットの目安**。3モジュールのシナリオ(例:Gmail受信→Drive保存→Slack通知)を1日10回実行すると、月900クレジット。無料枠ギリギリです。1日に何度も動かす本格運用には、Coreプラン以上が現実的になります。
3つ目は、**無料プランでもAI連携は使える**こと。ただしChatGPTやWhisperなどの「Make AIモジュール」自体は有料プラン限定。無料の場合はHTTPモジュール経由で、自分のAPIキーを使って外部AIを呼び出す形になります。少し手間ですが、できます。
Make.comの始め方(最初のシナリオを作るまで)
画面は英語ですが、流れはいつも同じです。一度作ってしまえば、二つ目からは迷いません。
1. アカウント登録
make.comで「Get started free」をクリック。メールアドレスかGoogleアカウントで登録できます。クレジットカードは不要で、登録した瞬間からFreeプランが使えます。
2. 言語設定(できる範囲で)
右上のアカウントアイコン → Profile → Languageで日本語っぽい表示にしたいところですが、2026年現在、UI自体は英語のみです。タイムゾーンだけ「Asia/Tokyo」に設定しておきましょう。
3. ブラウザ翻訳の使い分けを覚える
Chromeなどの翻訳機能を使えば、メニューやドキュメントは日本語で読めます。ただし、ここが地味に重要なポイント。**翻訳機能をオンにしたまま設定を入力すると、保存されない不具合**が出ることがあります。閲覧時は翻訳ON、編集時はOFF、という使い分けが安全です。
4. 新規シナリオを作る
左メニューの「Scenarios」→「+ Create a new scenario」をクリック。中央に「+」マークの大きな丸が現れます。これが最初のモジュールを置く場所です。
5. トリガーモジュールを選ぶ
「+」をクリック → アプリを選択(例:Gmail)→ 動作を選択(例:Watch emails=新着メールを監視)→ 初回はアプリとの接続認証を求められるので、画面に従ってログイン許可します。
6. アクションモジュールを追加する
トリガーの右側にもう一つ「+」が現れるので、続きの処理を足します。例:Google Driveを選んで「Upload a file」、Slackを選んで「Create a message」など。
7. 実行テスト→公開
左下の「Run once」で一度だけ動かしてテスト。問題なければ左下のスケジュールスイッチをONにして公開。これで自動化が動き始めます。
つまずきやすい3つのポイント
初心者が実際に引っかかる場所を、先に潰しておきます。
① クレジットの消費感覚
シナリオが1回動くと1クレジット、ではありません。**モジュール1つにつき1クレジット**消費します。4モジュールのシナリオが1日10回動くと、月1,200クレジット。無料枠(1,000)をすぐ超えます。最初は2〜3モジュールの小さいシナリオから始めて、消費ペースを掴むのが安全です。
② ブラウザ翻訳の入力不具合
前述したとおり、翻訳機能をオンにしたままテキストを入力すると、保存されないことがあります。閲覧と編集で翻訳機能を切り替える、これだけで大半のトラブルが消えます。
③ Connection(接続認証)切れ
長期間動かさなかったり、連携先のアプリ側でパスワードを変えたりすると、Make.comの認証が切れてシナリオが止まることがあります。シナリオ編集画面で、モジュールの「!」マークやConnection名の赤字をチェック。再認証するだけで復旧します。
無料プランで作れる、おすすめの最初の自動化
抽象論で終わらせないために、無料プランで実用的に動く自動化を3つ挙げておきます。
- Googleフォーム回答→Slack通知:問い合わせを見逃さない。2モジュール
- RSSフィード→Discord/Slackに新着投稿:気になるブログを自動で見張る。2モジュール
- Gmail添付ファイル→Google Drive自動保存:請求書などを自動整理。2〜3モジュール
どれも2〜3モジュールなので、無料枠で十分回せます。最初の1つを動かしたときの「あ、勝手に動いた」という感覚は、たぶん他のツールでは味わえません。乱暴にまとめると、Make.comの真価はその瞬間に分かります。
よくある質問
本当に無料で使い続けられますか?
使い続けられます。Freeプランは無期限で、月1,000クレジットの範囲内なら課金は発生しません。小さなシナリオを2つくらい回すなら、ずっと無料で十分です。本格的に1日に何度も動かす段階になったら、月$9のCoreプランへ。という順番が現実的です。
プログラミング知識は必要ですか?
基本的には不要です。ただし、HTTPモジュールでAPIを直接叩いたり、JSON形式のデータを扱ったりするときは、ちょっとした知識があると応用範囲が広がります。最初は「コードは書かなくていい」とだけ思っておいて大丈夫です。
Zapierとの違いは?
大きく3つあります。①料金が安い(同じ作業ならMake.comは3〜5倍コスパが良い)、②複雑な分岐・繰り返しがビジュアルで組める、③その代わりUIが少し玄人向け。「とにかく簡単に始めたい」ならZapier、「コスパと自由度」ならMake.com。地味に大きな違いです。
まとめ
- Make.comは3,000以上のアプリをつなぐ自動化ツール。無料プラン(月1,000クレジット)から始められる
- UIは英語のみだが、ブラウザ翻訳の「閲覧時ON・編集時OFF」の使い分けで、日本語環境でも問題なく操作できる
- 最初は2〜3モジュールの小さなシナリオから。「勝手に動いた」を体験すれば、あとは自然と次のアイデアが浮かぶ
自動化は、一度組めば毎日の手作業が少しずつ軽くなる投資です。コードは要りません。必要なのは、毎日自分が手でやっている作業を1つだけ、紙に書き出すこと。それを見ながらMake.comに置き換えてみる。最初のシナリオが動いた瞬間に、自動化の景色は変わります。「勝手に終わっている」気持ちよさを知ってしまえば、あとは自然に次を作りたくなります。
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