Google SheetsとMake.comをつないだら、スプレッドシートで何が変わるのか。答えをひとことで言うと、「手で書き込む・手で確認する」がなくなります。フォームの回答を自動でシートに記録する、シートに行が追加されたらSlackに通知する、他のアプリのデータをシートに集約する。このブログの記事制作も、Make.comとGoogle Sheetsを組み合わせたキーワード管理で運用してきました。この記事では2026年時点の情報をもとに、Make.com × Google Sheetsの接続方法・使えるモジュール・すぐ再現できるレシピを整理します。
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そもそも何ができる?Google Sheetsモジュール一覧
Make.comのGoogle Sheets連携は、モジュールの種類が地味に豊富です。大きく分けると、トリガー(きっかけ)とアクション(処理)に分かれます。
トリガー(シートの変化を検知する)
- Watch New Rows:新しい行が追加されたら発火。いちばん使う基本トリガー
- Watch Changes:セルの変更を即時検知(Make for Google Sheetsアドオンの導入が必要)
アクション(シートを操作する)
- Add a Row:行を追加する(データの書き込み)
- Update a Row:既存の行を書き換える
- Search Rows:条件に合う行を検索する
- Get a Cell:特定のセルの値を取得する
- Clear a Row / Delete a Row:行の内容をクリア、または行を削除
- Create a Spreadsheet / Add a Sheet:新しいスプレッドシートやシートの作成
正直なところ、最初に使うのはWatch New Rows(トリガー)とAdd a Row(アクション)の2つだけ。この2つで全レシピの土台が組めます。残りは慣れてきてから覚えれば十分です。
接続の手順(最初だけ)
Google SheetsとMake.comの接続は、初回だけ必要な作業です。
- 1. Make.comのシナリオ作成画面で「+」をクリック → Google Sheetsを選択
- 2. 「Create a connection」をクリック
- 3. Googleアカウントへのログインとアクセス許可を求められるので「許可」
- 4. 接続完了。以降、同じアカウントのスプレッドシートすべてにアクセスできる
1〜2分で終わります。接続が切れることもたまにありますが、その場合はシナリオ画面から再認証するだけで復旧します。
すぐ使えるレシピ5選
Google Sheets連携のレシピを、用途別に5つ。いずれも無料プラン(月1,000クレジット)で回せる設計です。
レシピ① フォーム回答を自動でシートに整理+Slack通知
Googleフォームの回答は自動でスプレッドシートに記録されますが、「通知がない」のが不便。Make.comで通知を足します。
構成
- Google Sheets「Watch New Rows」(トリガー:フォーム回答シートを監視)
- Slack「Create a Message」(回答内容をチャンネルに通知)
クレジット消費:1回あたり1 / モジュール数:2
コツ:フォーム回答の列名(名前・メール・内容など)がそのままMake.com側で変数として使えるので、Slackに「名前:{{名前}}さんからの問い合わせです」のようにマッピングするだけ。設定時間は5分もかかりません。
レシピ② 他のアプリのデータをシートに自動集約
営業リード、SNSの投稿データ、メールの件名。バラバラのアプリの情報をGoogle Sheetsに1行ずつ自動で追加して、「見るのはシートだけ」の状態を作ります。
構成(例:Gmailの特定メール→シートに記録)
- Gmail「Watch Emails」(トリガー)
- Google Sheets「Add a Row」(件名・差出人・日時をシートに追加)
クレジット消費:1回あたり1 / モジュール数:2
コツ:トリガー側にフィルターを設定して、必要なメールだけを拾うこと。全メールを記録するとシートもクレジットも一瞬で溢れます。
レシピ③ シートの行追加をトリガーに、メールを自動送信
スプレッドシートに顧客リストを追加したら、確認メールを自動で送る。手動作業をゼロにする「逆方向」の連携です。
構成
- Google Sheets「Watch New Rows」(トリガー:顧客リストシートを監視)
- Gmail「Send an Email」(行の「メールアドレス」列に自動送信)
クレジット消費:1回あたり1 / モジュール数:2
コツ:テスト段階で本番のメールアドレスに送ってしまわないこと。テスト用のアドレスで確認してから、本番に切り替える。地味ですが、誤送信の事故はこれで防げます。
レシピ④ シートの特定列が変わったら処理を実行
たとえば「ステータス列が”承認”に変わったら、次の処理を走らせる」という条件つきの自動化。スプレッドシートをちょっとした業務管理ツールに変えるレシピです。
構成
- Google Sheets「Watch Changes」(即時トリガー:Make for Google Sheetsアドオン必要)
- フィルター(ステータス列が「承認」の場合だけ通す)
- Slack「Create a Message」/Gmail「Send an Email」など次の処理
クレジット消費:条件を通過した場合のみ1〜2 / モジュール数:2〜3
コツ:Watch Changesを使うには、Google Sheets側にMake公式アドオン(拡張機能→アドオン→「Make for Google Sheets」)を入れる必要があります。ひと手間ですが、「変更の即時検知」が欲しいなら入れる価値はあります。通常のWatch New Rowsは15分間隔(無料)なので、リアルタイム性が必要な場面ではこちらが有利です。
レシピ⑤ 複数シート間の自動転記・集計ダッシュボード化
部署Aのシートに書かれたデータを、集計用のシートに自動転記する。手動コピペの撲滅レシピです。
構成
- Google Sheets「Watch New Rows」(トリガー:部署Aのシートを監視)
- Google Sheets「Search Rows」(集計シートで重複チェック)
- Google Sheets「Add a Row」(集計シートに追加)
クレジット消費:1回あたり2 / モジュール数:3
コツ:Search Rowsで重複チェックを挟むのがポイント。これを入れないと、同じデータが何度も集計シートに追加されるオチになります。検索キーはメールアドレスやIDなど、一意になる列を使ってください。
つまずきやすいポイント
Google Sheets連携で初心者が引っかかりやすい箇所を先に潰しておきます。
① ヘッダー行の設定ミス
Watch New RowsやAdd a Rowの設定で「Table contains headers」を「Yes」にしないと、列名がA, B, Cのまま表示されて、どの列に何を入れればいいか分からなくなります。スプレッドシートの1行目に必ず列名(名前・メール・日付など)を入れ、Make.com側でYesに設定。これだけで操作性が段違いに上がります。
② 空白行の罠
スプレッドシートの途中に空白行があると、Watch New Rowsがそこで止まってしまうことがあります。データの間に空白を作らない運用が鉄則です。
③ 接続が切れたときの対処
Googleのパスワード変更やセキュリティ設定の変更で、Make.comの認証が切れることがあります。シナリオのモジュールに「!」マークが出ていたら、Connection設定から再認証するだけで復旧します。
他の選択肢との違い(軽く)
Google Sheets連携の自動化は、Make.com以外でもできます。Zapierなら同じことが可能ですが、コストはMake.comの3〜5倍。Google Apps Script(GAS)なら無料ですが、コードを書く必要があります。正直なところ、「コードを書きたくないけどコストは抑えたい」という人には、Make.comがいちばんバランスの取れた選択肢だと思います。
よくある質問
個人のGmailアカウントでも使えますか?
使えます。Google WorkspaceのアカウントでもGmailのアカウントでも、Google Sheetsのモジュールは同じように動きます。接続時にGoogleアカウントでログインして許可するだけです。
Watch New Rowsはリアルタイムですか?
いいえ。Watch New Rowsは定期チェック型で、無料プランでは最短15分間隔です。即時検知が必要な場合は、Watch Changes(Make for Google Sheetsアドオン)を使うか、Coreプラン(最短1分間隔)にアップグレードする方法があります。
無料プランで全レシピを動かせますか?
クレジット的には可能です。今回のレシピはすべて1回1〜2クレジットの軽い設計。ただし、無料プランはアクティブシナリオが2つまでなので、5つ同時には動かせません。2つ選んで動かし、他は必要に応じて切り替える運用が現実的です。
まとめ
- Make.com × Google Sheets連携は「手で書く・手で確認する」を消す自動化の基本形
- 最初に覚えるのはWatch New Rows(トリガー)とAdd a Row(アクション)の2つだけ
- 5つのレシピはいずれも2〜3モジュール・クレジット消費1〜2で、無料プランでも回せる
Google Sheetsは誰もが使っているツールだからこそ、ここを自動化したときの効果が大きい。「シートに手で書き込んだ」「シートを手で確認した」——この2つが日常から消えるだけで、地味に毎日が軽くなります。まずはレシピ①(フォーム回答→Slack通知)のような2モジュールの小さなものから。動いた瞬間に、スプレッドシートの見え方が変わるはずです。
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