「ブログのタイトル考えて」。こう頼むと、ChatGPTはどこかで見たような案を10個返してきます。
「あなたは副業ブログの編集者。30代会社員向けの節約アプリ紹介記事のタイトルを、数字入りで32文字以内、5案。煽りすぎは避けて」。こう頼むと、そのまま使える案が返ってきます。
同じAI、同じ知識。違うのは注文の仕方だけ。この記事では、プロンプト(AIへの指示文)のコツを、暗記不要の形に整理します。
先に結論:コツは「役割・材料・形式」の3点セット
プロンプト術というと、魔法の呪文集みたいなものを想像しがちですが、ぶっちゃけ覚えることは3つだけです。
- 役割:誰として答えてほしいか(編集者として/先生として/批判的な第三者として)
- 材料:判断に必要な背景情報(誰向けか、何のためか、前提条件は何か)
- 形式:どんな形で出してほしいか(文字数、箇条書きか文章か、表か、案の数)
ざっくり言うと、プロンプトは注文書です。「いい感じの服ください」ではなく、サイズ・用途・予算を書く。服屋で自然にやっていることを、AIにもやるだけ。呪文の暗記より、この3点が揃っているかの確認のほうが、答えの質に効きます。
なぜ3点セットで答えが変わるのか
ChatGPTは、指示が曖昧なほど「一番ありがちな答え」に寄っていく性質があります。情報が足りない部分を、無難な平均値で埋めるからです。
役割を渡すと視点が固定され、材料を渡すと平均値ではなくあなたの状況に合わせた答えになり、形式を渡すと後工程(コピペして使う等)の手直しが減る。3点は飾りではなく、それぞれ答えのブレを1方向ずつ削る仕組みなんです。
日本語特有のつまずきと直し方
日本語でのプロンプトには、英語圏のコツ記事に載っていない落とし穴があります。日本語の便利さが、AI相手だと裏目に出るパターンです。
主語と目的語を省略しない
「先週の資料、もっと分かりやすくして」——人間の同僚なら通じますが、AIには「誰の・何の資料を・誰向けに」が全部欠けています。日本語は省略で会話が成立する言語なので、書き手が思っている以上に情報が抜けがち。初対面の外注さんに発注するつもりで、固有名詞と対象を明示するのが基本です。
曖昧語を数字か基準に置き換える
「いい感じに」「ほどよく」「簡潔に」は、AIにとって解釈が無限にある言葉です。「小学生にも分かる言葉で」「300字以内で」「専門用語には一言の補足を付けて」のように、基準か数字に変換する。曖昧語を1つ潰すごとに、やり直しが1回減る感覚です。
「〜しないで」より「〜して」で書く
禁止形は意外と効きにくく、「箇条書きにしないで」と書いても箇条書きが出てくることがあります。「文章の形で、段落は3つで」のように、してほしい形を正面から指定するほうが安定します。禁止はどうしても必要なものだけに絞るのがコツです。
場面別:そのまま使える型
文章を書かせる
あなたは【役割:例・社内報の編集者】です。【読者:例・ITに詳しくない40代社員】向けに、【テーマ】について【文字数】で書いてください。トーンは【例:丁寧だが堅すぎない】。構成は【例:結論→理由→具体例】の順で。
文章を直させる
以下の文章を【目的:例・お客様への謝罪メール】として添削してください。直した箇所には理由を一言添えてください。敬語の誤りと、冷たく聞こえる表現を優先的に。
—
【ここに原文】
原文と指示は「—」などの区切り線で分けると、指示と材料が混ざらず精度が上がります。
考えを整理させる(答えを出させない使い方)
私は【状況】で、【選択肢AとB】で迷っています。すぐに結論を出さず、まず判断に必要な質問を3つ私に投げてください。
実はこれが一番効く使い方だったりします。AIに答えさせるのではなく、質問させる。自分の頭の整理が進むうえ、その回答がそのまま次のプロンプトの「材料」になります。
厳しめの意見をもらう
あなたは批判的なレビュアーです。以下の企画の弱点を、優先度の高い順に3つ指摘してください。褒める必要はありません。
ChatGPTは基本的に肯定寄りに答える傾向があるので、あえて批判役を指定しないと、欠点を教えてくれません。壁打ち相手として使うなら、この一手間が要ります。
一発で完璧を狙わない:会話で詰める
ここまで型を並べておいてなんですが、プロンプトのコツの半分は「1回目で諦めない」ことです。ChatGPTは会話の続きで修正が効きます。「2案目の方向で、もっと短く」「その理由の部分だけ深掘りして」。1回目は注文書、2回目以降は試着室での微調整。この前提に立つと、最初のプロンプトを完璧に書こうとして手が止まる問題も消えます。
私はこのブログの記事生成をMake.comとAIの組み合わせで回していた時期がありますが、AIへの指示文は一度で完成せず、出てきた記事の不満点を指示に書き足しては直す、の繰り返しで育ちました。プロンプトは書くものというより、育てるものに近いです。
毎回同じ指示を打たない:設定で省く
「私は38歳の会社員で〜」「文体は丁寧語で〜」と毎回書くのは無駄なので、繰り返す部分は仕組みに載せます。
- カスタム指示:設定から、自分の属性や好みの回答スタイルを登録しておくと、全会話に自動で反映されます
- メモリ機能:会話の中で伝えた情報をChatGPTが記憶し、次回以降に引き継ぎます。不要な記憶は設定から削除できます
- プロンプトのストック:よく使う型はメモアプリに貼っておき、コピペで使い回す。地味ですが一番確実です
さらに先の話をすると、「毎日同じプロンプトで定型作業をさせている」状態になったら、それは自動化の合図です。自動化ツールでAIをつなげば、プロンプトを打つ作業ごと消せます。
よくある質問
英語で書いたほうが精度は上がりますか?
以前はそう言われましたが、現在の日本語対応は十分実用的で、普段使いで差を意識する場面はほぼありません。母語で正確に条件を書くほうが、慣れない英語で曖昧に書くよりずっと良い結果になります。
長いプロンプトほど良いのですか?
いいえ。効くのは長さではなく情報の密度です。役割・材料・形式が揃っていれば3行でも十分ですし、関係ない情報を足すとむしろ answersがぼやけます。迷ったら「外注さんがこの発注書で作業できるか」で見直してください。
プロンプト集を暗記する意味はありますか?
暗記は不要です。他人のプロンプト集は「3点セットの実例集」として眺めるのが正しい使い方で、構造(何を役割にし、何を材料に渡しているか)だけ盗めば十分です。
個人情報や社外秘を入れても大丈夫ですか?
原則入れないでください。入力内容が学習に使われる設定になっている場合があります。仕事で使うなら、設定で学習をオフにするか、固有名詞を伏せ字にして渡すのが安全です。
まとめ:次の1回、送信前に3秒だけ見直す
プロンプト上達の近道は、本を読むことではなく、次にChatGPTへ送る1通を送信前に3秒見直すことです。役割はあるか。材料は足りているか。形式は指定したか。
3つのうち欠けている1つを足すだけで、返ってくる答えは目に見えて変わります。呪文はいりません。注文書を書く。それだけです。
このブログはMake.comで記事生成の仕組みを作って運営してきました。仕組みに興味がある方はこちら→ Make.com(※アフィリエイトリンクです)


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