Google Formsはずっと無料。Typeformは、2026年についに「実質有料ツール」になりました。
同じフォーム作成ツールの比較なのに、この2つは前提がまるで違います。片方は回答が何件来ても0円、もう片方は回答の数だけお金がかかる。2026年2月にTypeformが無料プランを月100回答から10回答へ縮小したことで、この対比はいっそうくっきりしました。
この記事では、立ち位置の違い→料金→機能比較→選び方の順で整理します。
2つの立ち位置の違い
Typeform:回答体験の美しさを売る有料ツール
Typeformの特徴は、1画面に1問ずつ表示される会話型のデザイン。回答する側の心理的負担が軽く、フォームの完了率が上がると評価されています。たとえるなら、接客つきの試着室。1人ずつ丁寧に案内するぶん、体験は良く、コストもかかる。リード獲得や顧客アンケートなど「回答の質と量がお金に直結する」場面で選ばれるツールです。
Google Forms:無制限・無料の回収箱
Google Formsは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で、回答数の上限なし。デザインの華やかさはありませんが、作って、配って、スプレッドシートに自動で溜まる。無人の回収箱として、これ以上ないほど実用的です。社内アンケート、出欠確認、申し込み受付——「集まればいい」用途では、これで完結します。
料金の比較(2026年時点)
| プラン | 月額(年払い) | 回答数/月 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Google Forms | 0円 | 無制限 | Googleアカウントのみ |
| Typeform Free | 0ドル | 10 | 2026年2月に100→10へ縮小 |
| Typeform Basic | 約25〜28ドル | 100 | ロゴ非表示は不可 |
| Typeform Plus | 約50ドル | 1,000 | ここからロゴ非表示 |
| Typeform Business | 約83ドル | 10,000 | 計算フィールドはここから |
Typeformの課金単位は「回答数」です。そして知っておくべきなのが、月の上限に達するとフォームが閉まること。それ以降の訪問者は回答できません。広告からリードを集めている最中に上限が来ると、集客費を払って集めた人を門前払いする事態になります。プラン選びは「月に何件来るか」の見積もりがすべてです。
もうひとつ。無料枠の月10回答は、正直テスト専用と考えるべき数字です。2026年のTypeformは「無料でも使えるツール」ではなく「有料前提のツール」として比較するのがフェアです。なおドル建てのため円換算は為替で動き、Basicの年払い価格はソースにより25〜28ドルと幅があります。契約前に公式の料金ページで確認を。
機能の比較
| 項目 | Typeform | Google Forms |
|---|---|---|
| 回答数の上限 | プランごとに上限あり | ◎ 無制限 |
| デザイン・回答体験 | ◎ 会話型で洗練 | △ 実用一辺倒 |
| 完了率 | ◎ 高いと定評 | ○ 普通 |
| 条件分岐 | ◎ 柔軟(有料) | ○ セクション分岐は無料 |
| 集計・分析 | ○ 分析画面あり | ◎ スプレッドシート直結 |
| ファイルアップロード | ○ 有料プラン | ○ 可(回答者のログイン必要) |
| 決済の受付 | ○ Stripe連携のみ | × 不可 |
| 日本語UI | △ 一部英語 | ◎ 完全日本語 |
Typeformの気になるところ
まず価格。回答100件で月25ドル前後、ロゴを消したければ月50ドル。フォーム1本にかける金額としては、案外強気です。しかも計算機能(見積もりフォームなどで使う自動計算)は月83ドルのBusinessから、決済はStripe一択という制約もあります。
そして構造的な弱点が、先に触れた「上限でフォームが閉まる」仕様。回答が多いほど成功なのに、成功するとコストが跳ねるか、フォームが止まる。リード獲得で使うなら、この仕組みと付き合う覚悟が要ります。
Google Formsの気になるところ
見た目は、どうやってもGoogle Formsです。フォントや色の調整はできますが、ブランドの世界観を作り込むレベルには届きません。社外向けのブランドイメージが大事な場面では、この「いかにもアンケートです」という佇まいがマイナスに働くことがあります。
機能面では決済が受けられないこと、そしてファイルアップロードに回答者のGoogleログインが必要なこと。不特定多数から画像や書類を集めたい用途では、ここで引っかかるんですよね。
用途別の選び方
Google Formsで十分な場面
- 社内アンケート・出欠確認・申し込み受付
- 回答数が読めない(多く来ても困らない)調査
- スプレッドシートでそのまま集計したい
- コストをかける理由が特にない、ほぼすべての場面
Typeformにお金を払う価値がある場面
- リード獲得フォームで、完了率の数%がお金に直結する
- ブランドの世界観をフォームまで統一したい
- 診断コンテンツなど「回答体験そのもの」が商品の一部
- 月の回答数が読めて、プラン上限に収まる見込みがある
好みの話をすると、私は大半の用途でGoogle Formsから始める派です。フォームは回答が集まってはじめて意味があるので、まず無料で回して、完了率がボトルネックだと数字で分かった段階でTypeformを検討する。この順番なら、月25〜50ドルの意味を自分のデータで判断できます。
ちなみにどちらを選んでも、「回答が来たらSlackに通知」「回答内容を整形して顧客リストに転記」といった回答後の処理は、自動化ツールでつなぐと手作業が消える領域です。フォーム本体の選定と同じくらい、回収した後の流れの設計が効きます。
よくある質問
Typeformの無料プランでできることは?
フォーム数は無制限ですが、回答は全フォーム合計で月10件まで。操作感を試すデモ用と割り切ってください。実運用は有料プラン前提です。
Google Formsに回答数の制限は本当にないのですか?
ありません。個人の無料Googleアカウントで、回答数無制限です。ただし添付ファイルはGoogleドライブの容量を消費するので、そこだけが実質の上限になります。
途中でTypeformからGoogle Formsに乗り換えられますか?
回答データはエクスポートできますが、フォーム自体の自動変換はありません。設問を作り直すことになるので、設問数が多いフォームは移行の手間を見込んでください。
完了率はどれくらい違うのですか?
公平な公開データは少ないですが、会話型UIで完了率が明確に改善したという事例は複数見られます。効果は設問数や対象者にもよるので、「上がる可能性が高いが、幅は自分で測るしかない」が正直な答えです。
まとめ:回答1件の価値を円に換算してみる
この2つの選択は、機能表ではなく1つの計算で決まります。自分のフォームの回答1件は、いくらの価値か。
社内の出欠確認なら0円。だからGoogle Formsで正解。リード1件が数千円の価値を持つ商売なら、完了率を数%買うための月25〜50ドルは安い投資になり得ます。フォームに払う金額の答えは、料金表ではなく、あなたの回答1件の値段の中にあります。
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