ノーコードツールを調べ始めると、ぶつかる壁が一つあります。種類が多すぎる。BubbleもWebflowもAdaloもAirtableもMake.comも、全部「ノーコード」と呼ばれているけれど、できることはまるで別物。ひとことで言えば、「ノーコード」というジャンルが大きすぎて、最初に分類しないと選びようがないんです。先に結論を言うと、選ぶ前に決めるのは1つだけ。「何を作りたいか」。この記事では2026年時点の最新情報をもとに、目的別に本当に使えるノーコードツールを厳選します。
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先に判断軸:「何を作るか」で4つに分かれる
細かいツール紹介の前に、いちばん効く分岐点を置いておきます。ノーコードツールは作るものによって、4つのカテゴリにきれいに分かれます。
- Webサイト・LP・コーポレートサイト → Webflow、STUDIO
- Webアプリ・SaaS(ユーザーが触るアプリ) → Bubble
- 業務アプリ・内部ツール → Glide、Airtable
- 自動化・連携(バックグラウンドの仕事) → Make.com、Zapier
この4カテゴリを混同したまま「人気のノーコードツール」を比べても、答えは出ません。Webサイトを作りたい人にBubbleは重すぎますし、業務アプリを作りたい人にWebflowは方向違い。順番に見ていきます。
項目別の比較(厳選6ツール)
カテゴリ別に主要なツールを並べます。価格は年払いベース・USD表記の目安です。料金は改定があるので、契約前に必ず各公式サイトで確認してください。
| ツール名 | 月額(目安) | カテゴリ | 向いている人 | 学習難易度 |
|---|---|---|---|---|
| Webflow | 無料〜$15〜(Basic) | Webサイト | デザイン重視のコーポレートサイト・LP | 中 |
| STUDIO | 無料〜月980円〜 | Webサイト | 日本語UIで手軽に作りたい人 | 低 |
| Bubble | 無料〜$29〜 | Webアプリ | SaaS・マーケットプレイス等を作りたい人 | 高 |
| Glide | 無料〜$25〜 | 業務アプリ | 社内ツール・スプレッドシート連携アプリ | 低 |
| Airtable | 無料〜$10〜 | 業務アプリ(DB) | 業務データを整理・運用したい人 | 中 |
| Make.com | 無料〜$9〜 | 自動化 | アプリ間の連携・繰り返し作業の自動化 | 中 |
カテゴリ別のツール解説
① Webサイトを作る:Webflow / STUDIO
Webflowは、コードを書かずにデザインを細部まで作り込めるツール。ホスティングまで込みで、出来上がったらそのまま公開できます。デザインの自由度は頭ひとつ抜けていますが、UIが英語のみで、独特の操作概念に慣れが要ります。Premiumプラン以上($25/月)で本格的なブログにも対応。コストはサーバー代だけで済むWordPressより高めです。
STUDIOは、日本発のノーコードWebサイトビルダー。UIが日本語で、テンプレートも日本市場を意識した洗練されたものが揃っています。白状すると、デザインの自由度ではWebflowにわずかに譲りますが、「日本語で迷わず作りたい」「サポートも日本語で受けたい」というニーズには、迷いなくこちらが正解です。
② Webアプリ・SaaSを作る:Bubble
Bubbleは、ノーコードでSaaSやマーケットプレイス、複雑なWebアプリを作れる本格派。ユーザー認証、データベース、決済、外部API連携まで、ノーコードとは思えない範囲をカバーします。一方で学習コストは今回の6ツールの中で最も高く、入門書1冊くらいは覚悟が要ります。
料金の落とし穴も知っておくべきです。BubbleはWorkload Unit(WU)という使用量ベースの課金で、Starter $29/月は175,000 WU、Free 50,000 WU、超過分は1,000 WUあたり$0.30。ひとことで言えば、アプリが使われるほど月額が膨らむ仕組みです。「思っていたより高い」と感じる人が多いのはここ。本格運用前に、自分のアプリのWU消費を見積もる必要があります。
③ 業務アプリ・内部ツールを作る:Glide / Airtable
Glideは、スプレッドシート(Google Sheets、Excel)をベースに、見た目のきれいな業務アプリを素早く作れるツール。在庫管理、社内マニュアル、申請フォームなど、社内で使う軽めのアプリには相性抜群。料金は$25/月から、本格機能のTeamは$60/月から。白状すると、Glide単体ではApple App StoreやGoogle Playへのネイティブ公開はできず、PWA(ブラウザベースのアプリ)が基本になります。社内利用なら問題ありませんが、消費者向けアプリには別ツールが必要です。
Airtableは、表計算とデータベースのハイブリッドツール。「Excelとデータベースの中間」と言えば、雰囲気が伝わるかもしれません。プロジェクト管理、顧客管理、コンテンツカレンダーなど、業務データを整理・運用するのに最適。Glideと組み合わせて使う人も多いです。無料プランも実用的で、Team $20/月、Business $45/月。データを扱う土台として、まず1つ持っておくと応用が利きます。
④ 自動化・連携を作る:Make.com
Make.comは、複数のアプリをつないで作業を自動化するツール。「Googleフォームに回答が来たらSlackに通知してスプレッドシートにも記録」のような連携を、ブロックを線でつなぐだけで組めます。Free(月1,000オペレーション・正確には1,000クレジット)、Core $9/月、Pro $16/月。実はこのブログの記事制作も、Make.comとAIを組み合わせた自動化の構成で運用してきました。実際に使ってきた身として言うと、最初の設定だけは少し頭を使います。でも一度組めば、あとは勝手に動き続ける。この解放感は他のジャンルでは味わえないものです。
気になるところは、最初の学習コストとUIが英語であること。クレジット消費の感覚も、慣れるまで読みにくい。ただし同じ自動化を回すなら、競合のZapierよりかなり安く、コスパは頭ひとつ抜けています。Webサイトでもアプリでもなく「裏で動く仕組み」を作るツールなので、他のノーコードと併用する形になります。
タイプ別・どれから始めるか
カテゴリで分けた以上、選び方は「やりたいこと」次第です。
- 会社サイト・LPを作りたい:日本語で迷わずならSTUDIO、デザイン重視ならWebflow
- SaaSやマッチングサービスを作りたい:Bubble(ただしWU設計を覚悟)
- 社内の業務効率化アプリを作りたい:データはAirtable、UIはGlide
- 作業を自動化したい:Make.com(無料から始められる)
個人的なおすすめは、まず自分が「いちばん時間を取られている作業」を1つ思い浮かべて、そこに当たるカテゴリのツールから入ることです。あれもこれも触ろうとすると、たいてい全部中途半端で終わります。Webサイト1個か、自動化1本か、業務アプリ1個。最初はそれで十分。ノーコードの真価は、最初の1つを完成させて「動いた!」を体験したときに、はじめて見えてきます。
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よくある質問
結局、初心者にはどれがおすすめですか?
「何を作りたいか」次第です。Webサイトなら日本語UIのSTUDIO、業務アプリならGlide、自動化ならMake.com、が入門の選択肢として無難です。Bubbleは学習コストが高いので、初心者の最初の1つにはやや重め。最初は無料プランで触ってみて、相性を確かめてから有料に移るのが堅い順番です。
本当にコードを書かずに作れますか?
基本的にはコードなしで作れますが、複雑な機能(外部APIの細かい制御、独自の動作)になると、JSONやちょっとした計算式の知識があると有利になります。「完全にゼロ知識でいける」というより、「プログラマーじゃなくても作れる」というイメージが実態に近いです。学ぶ気持ちは少しだけ要ります。
ノーコードで作ったものは、後からコードで書き直せますか?
ツールによります。Bubbleなどはコード書き出しに対応しておらず、そのプラットフォームに乗り続けることが前提です。一方、Webflowは生成されたHTML/CSSを書き出せます。「ロックインがあるかどうか」は、長期運用を考えるなら重要なチェックポイント。最初に確認しておくと、後で困りません。
まとめ
- ノーコードは「Webサイト・Webアプリ・業務アプリ・自動化」の4カテゴリに分かれる。混ぜると選べない
- WebサイトはWebflow/STUDIO、WebアプリはBubble、業務アプリはGlide/Airtable、自動化はMake.comが代表
- 全部入れる必要はない。「自分が作りたいもの」のカテゴリから1つ、まず触ってみるのが最短ルート
ノーコードの本当の力は、たくさん触ったときではなく、最初の1つを完成させて「動いた」と感じた瞬間に分かります。今日、自分が一番作りたいもの、あるいは一番自動化したい作業を、紙に1行だけ書いてみてください。それが見えた瞬間に、選ぶべきツールはほぼ決まっています。あとは無料プランで触り始めるだけ。最初の一歩は思いのほか軽くて大丈夫です。


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