Make.com RSS自動化は4モジュールで完成 2026年の手順と注意点

Make.comの無料プランは月1,000クレジット、アクティブなシナリオは2本まで、スケジュール実行の最短間隔は15分。この3つの数字を見た瞬間に、RSS自動化がうまくいくかどうかはだいたい決まります。

RSSの新着チェックは「定期的に見に行く」タイプの処理なので、放っておくと1日96回動きます。設計を考えずに組むと、月末を待たずにクレジットが尽きる。私自身、このブログの記事生成をMakeで回していた時期に、まさにその壁にぶつかりました。

この記事では、MakeのRSSモジュールで何ができるのか、どう組むのか、どこでつまずくのかを順番に整理します。

そもそもMakeのRSS自動化で何ができるのか

RSSは、サイトの更新情報を機械が読める形で配信する仕組みです。ブログやニュースサイトの多くが今でも配信しています。

身近なものに例えるなら、新聞の定期購読に近い。毎朝コンビニまで買いに行くのがスクレイピングだとすれば、RSSは黙っていてもポストに入ってくるほうです。取りに行く手間がない分、仕組みとしてはるかに軽い。

MakeはこのRSS/Atomフィードを読み取って、そこから先を自由につなげられます。よくある組み合わせはこのあたりです。

  • 競合ブログの新着記事をSlackに通知する
  • ニュースサイトの更新をGoogle Sheetsに蓄積してリスト化する
  • 拾った記事をChatGPTやClaudeに要約させてから通知する
  • 特定キーワードを含む記事だけをフィルターで抜き出す
  • 自分のブログの新着をXやDiscordに自動投稿する

要するに、「更新を見張る担当」をMakeに任せる話です。人間側は届いたものを読むだけになります。

RSSフィードのURLはどうやって見つけるか

意外とここで止まる人がいます。多くのサイトは、トップページのURLの末尾に /feed/rss を付けるとフィードが出てきます。WordPressサイトならほぼこれで通ります。

出てこない場合は、ページのソースを開いて(WindowsならCtrl+U)「rss」「feed」「atom」で検索すると、フィードのURLが埋まっていることが多い。ChromeやFirefoxのRSS検出拡張機能を入れておくのも手です。

最初の分岐点はモジュール選び

MakeのRSSアプリには、性格の違うモジュールが用意されています。ここを間違えると「動かない」「同じ記事が何度も流れる」といった症状が出ます。

モジュール 種類 拾うもの 使いどころ
Watch RSS feed items トリガー 新着アイテムのみ 更新通知・自動投稿
Retrieve RSS feed items アクション フィード内の全アイテム 過去分の一括取得・期間指定

Watchはシナリオの先頭に置くトリガーで、前回チェックした位置を覚えていて、そこから先の新しいものだけを返します。日常の自動化はこちらが基本。

Retrieveは途中に置けるアクションで、フィードに載っているものを丸ごと取ってきます。Date from / Date to で期間を指定できるので、「先月分をまとめてシートに落としたい」ような一括処理に向きます。

「新着だけ通知したいのにRetrieveを使ってしまい、毎回全件が流れてクレジットが溶ける」。これが典型的な失敗です。地味にお金がかかる失敗でもあります。

実際の作り方:RSS → フィルター → 通知

ここでは「特定キーワードを含む新着記事だけをSlackに通知する」構成を例にします。モジュールは4つ。慣れれば15分もかかりません。

1. RSSモジュールを置く

新しいシナリオを作り、「+」から RSS を検索して Watch RSS feed items を選びます。設定する項目は主に2つ。

  • URL:監視したいフィードのURLを貼る
  • Maximum number of returned items:1回の実行で取得する最大件数

2つ目が地味に重要です。Makeの公式ガイドでも、この値を大きくしすぎるとタイムアウトの原因になると注意されています。まずは2〜5件あたりから始めるのが無難です。

保存すると「どこから処理を始めるか」を聞かれます。過去記事を全部流したくないなら、最新の1件を選んでおきます。

2. フィルターで絞る

RSSモジュールと次のモジュールをつなぐ線をクリックすると、フィルターを設定できます。ここに「タイトルに『AI』が含まれる」といった条件を入れておく。

フィルターで弾かれたアイテムは後続モジュールに進まないので、クレジットの節約にもなります。通知の質を上げつつコストを下げられる、費用対効果の高い一手です。

3. AI要約を挟む(任意)

ChatGPTやClaudeのモジュールを挟むと、記事の概要を短くしてから通知できます。プロンプトにはRSSモジュールの値をマッピングして差し込みます。

以下の記事を日本語で2〜3文に要約してください。
タイトル:{{1.title}}
URL:{{1.link}}
本文:{{1.description}}

ただしAI系のモジュールは、通常のモジュールよりクレジット消費が重くなる場合があります。無料プランで組むなら、この工程は後回しにしたほうがいい。

4. 通知先をつなぐ

Slackなら「Create a message」、Google Sheetsなら「Add a row」を追加して、タイトル・リンク・公開日を割り当てます。あとはスケジュールを設定してシナリオをONにするだけ。

完成。ここまでが土台で、通知先を差し替えれば応用は無限に効きます。

つまずきやすいポイント

実行間隔とクレジットのバランス

最大のハマりどころがこれです。無料プランのスケジュール最短間隔は15分。仮に15分間隔で回すと、1日96回、月2,880回の実行になります。新着がゼロでもトリガーは1クレジットを消費するため、それだけで月1,000クレジットを軽く超えます。

RSSの監視で「15分ごと」が必要な場面は、実際にはあまりありません。ニュース速報で戦っているのでなければ、1日2〜4回で十分足ります。

実行間隔 月あたりの実行回数(目安) 無料プランで現実的か
15分ごと 約2,880回 不可
1時間ごと 約720回 他に何も動かせない
6時間ごと 約120回 現実的
1日1回 約30回 余裕あり

私がMakeでこのブログの記事生成を回していたときも、結局は頻度を落とす方向に落ち着きました。速さを捨てると、無料プランでも案外まともに使えます。

古い記事が流れてくる

Google Newsなど一部のフィードでは、Watchを使っても日付の古いアイテムが返ってくることがあります。フィード側が返す順序や日付の扱いに癖があるためです。

この場合は、公開日で絞るフィルターを足すのが対処法。「pubDateが本日より前なら止める」といった条件を1つ入れるだけで、だいぶ静かになります。

フィードが途中で止まる・空になる

取得件数を大きくしすぎるとタイムアウトします。また、配信を停止したサイトのフィードURLは、ある日突然404を返すようになる。エラー通知の設定は入れておいたほうがいいです。

同じ記事が二重に通知される

シナリオを編集して保存し直したタイミングで、トリガーの位置がリセットされることがあります。編集後は「どこから処理を始めるか」の確認画面を見落とさないこと。ここを流すと、過去記事が一気に通知されて肝が冷えます。

他の方法と比べてどうか

RSSを拾うだけならFeedlyのようなリーダーで足ります。読むだけが目的なら、そちらのほうが手軽です。

Makeを使う意味は、拾ったあとに何かをさせられる点にあります。要約させる、条件で振り分ける、シートに貯める、別のサービスに投稿する。この「あと工程」が必要になった時点で、リーダーでは足りなくなります。

ZapierやIFTTTでも同じことはできます。Zapierは接続先の数と安定感で上、ただし料金は明確に高い。IFTTTは単純な一本道の処理なら最速で組めますが、分岐や複数ステップの処理には向きません。フィルターや分岐を含む中規模の自動化なら、Makeのコストパフォーマンスは頭ひとつ抜けています。

Makeの気になるところも書いておくと、クレジットの消費量が事前に読みにくい点です。画面上は3ステップに見えるシナリオでも、トリガー・フィルター・繰り返し処理がそれぞれ数えられて、実行あたり10前後を消費することがある。使ってみるまで実際の請求額が読めないのは、正直やりにくいところです。

料金の目安

プラン 月額(年払い時の目安) 月間クレジット
Free 0円 1,000
Core 約$9〜12 10,000
Pro 約$16〜21 10,000(優先実行あり)
Teams 約$29〜38 10,000(チーム管理)

調べたソースによって数字に幅がありました。為替とキャンペーンで動く部分なので、契約前に公式の料金ページで最新の数字を確認してください。

個人でRSS監視をいくつか回す程度なら、Coreで十分すぎるくらいです。ProとCoreのクレジット数は同じで、差は実行速度とログ検索。スケジュール実行が中心なら、Proに上げる理由はほとんどありません。

よくある質問

無料プランだけでRSS自動化は完結しますか

できます。ただしアクティブなシナリオは2本まで、実行頻度は1日数回まで、という前提付きです。監視したいフィードが5本も6本もあるなら、有料プランを検討したほうが早い。

複数のRSSを1つのシナリオで監視できますか

1つのWatchモジュールで指定できるフィードURLは1つです。複数を扱うなら、フィードURLをGoogle Sheetsに並べておいて、行を回しながらRetrieveで取得する構成にします。ただし処理量は増えるので、クレジットの消費は跳ね上がります。

RSSを配信していないサイトは監視できませんか

Makeの標準機能では難しいです。外部のRSS生成サービスでフィード化してからMakeにつなぐ、という二段構えになります。ここまで来ると構成が複雑になるので、本当にそのサイトを監視する必要があるのか、一度立ち止まったほうがいい気もします。

本文全文は取得できますか

フィード次第です。全文配信しているサイトなら本文まで取れますが、抜粋のみのサイトが大半。要約させたい場合は、descriptionに何が入っているかを実行ログで確認してから設計してください。

まとめ

MakeのRSS自動化でつまずく場所は、だいたい決まっています。WatchとRetrieveの取り違え、取得件数の設定ミス、そして実行頻度の欲張りすぎ。この3つを避けるだけで、大半の問題は起きません。

特に頻度は、最初に決めておくべきところです。「なるべく早く知りたい」と思って15分間隔にした結果、月の途中でクレジットが尽きてシナリオが全部止まる。これは避けたい失敗です。

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選ぶときの基準を1つだけ渡すとすれば、「その情報を何分遅れで知って困るか」です。1時間遅れて困らないなら、15分間隔は要りません。答えはクレジット表の中ではなく、その情報を受け取ったあとにあなたが何をするかの中にあります。

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